「設計コンサルタント株に投資してみたいけど、どの会社を選べばいい?」
そんな人に向けて、今回は日本の設計・建設コンサルタント関連株を比較していきます。
設計コンサルタント会社は、道路・橋梁・河川・上下水道・都市計画・防災・環境など、私たちの生活を支えるインフラの「調査・設計・計画」を担っています。
特に日本では、インフラの老朽化や自然災害への対策、国土強靱化などが重要なテーマになっており、長期的な需要が期待される分野です。
今回は代表的な銘柄として、
- E・Jホールディングス(2153)
- オリエンタルコンサルタンツホールディングス(2498)
- NJS(2325)
- 建設技術研究所(9621)
- 応用地質(9755)
を比較します。
※株価・配当利回りなどは2026年8月27日前後の公開情報を基準にしています。株価は日々変動するため、購入前には最新のIR情報をご確認ください。
設計コンサルタント株とは?
まず「設計コンサルタント」が何をしている会社なのかを簡単に説明しましょう。
建設会社というと、実際に道路や橋、建物を「造る」会社をイメージする人が多いと思います。
一方、建設コンサルタントは、その前段階となる、
「どこに造るのか」
「どんな構造にするのか」
「安全性に問題はないか」
「どのような工事方法が適切なのか」
といった調査・計画・設計を行います。
例えば新しい橋を建設する場合、
調査
↓
設計
↓
施工
↓
維持・管理
という流れがあります。
この中で設計コンサルタントは、主に調査・計画・設計などを担当します。
そのため、道路、橋、トンネル、河川、上下水道などの公共インフラ投資が続けば、仕事が発生しやすいという特徴があります。
設計コンサルタント株5銘柄を比較
まずは代表銘柄を一覧で比較してみましょう。
| 銘柄 | コード | 株価目安 | 予想配当 | 配当利回り目安 | 株主優待 |
|---|---|---|---|---|---|
| E・J HD | 2153 | 約1,867円 | 82円 | 約4.39% | なし |
| オリエンタルコンサルタンツHD | 2498 | 約3,200円 | 130円 | 約4.06% | QUOカード |
| NJS | 2325 | 約4,805円 | 110円 | 約2.29% | 優待ポイント |
| 建設技術研究所 | 9621 | 約3,195円 | 110円 | 約3.44% | なし |
| 応用地質 | 9755 | 約2,854円 | 110円 | 約3.85% | 優待ポイント |
株価・配当については各社の最新公開情報をもとにしています。(Yahoo!ファイナンス)
こうして比較すると、配当利回りを重視するならE・JホールディングスやオリエンタルコンサルタンツHD、優待も含めたいならオリエンタルコンサルタンツHD・NJS・応用地質が目立ちます。
① E・Jホールディングス(2153)
まず紹介したいのがE・Jホールディングスです。
E・Jグループは、総合建設コンサルタントとして道路、河川、都市、防災、環境など幅広い分野を手掛けています。
2026年5月期の受注高は458億100万円となっており、中央省庁、都道府県、市町村、民間など幅広い顧客から受注しています。(E・Jホールディングス)
2026年8月27日前後の株価は約1,867円。
2027年5月期の会社予想配当は1株82円で、予想配当利回りは約4.39%です。(Yahoo!ファイナンス)
100株投資なら?
1,867円×100株=約18万6,700円
年間配当は、
82円×100株=8,200円
となります。
税引前なので、実際の手取りはこれより少なくなりますが、10万円台後半から始められる点は初心者にも魅力的です。
一方、2026年8月時点では株主優待はありません。(Yahoo!ファイナンス)
E・Jホールディングスの魅力
最大の魅力は、比較的高い配当利回りと公共インフラ需要です。
会社は2028年5月期に売上高500億円、営業利益59億円、ROE10%以上などを目標として掲げています。(E・Jホールディングス)
「優待より配当を重視したい」という投資家に注目されやすい銘柄です。
② オリエンタルコンサルタンツホールディングス(2498)
次はオリエンタルコンサルタンツホールディングス。
総合建設コンサルタント大手で、国内だけではなく海外インフラにも強みを持つ企業です。(Yahoo!ファイナンス)
2026年8月27日前後の株価は約3,200円。
2026年9月期の会社予想配当は130円で、配当利回りは約4.06%です。(Yahoo!ファイナンス)
100株なら?
3,200円×100株=約32万円
配当は、
130円×100株=13,000円
となります。
さらに株主優待も用意されています。
200株以上を1年以上保有すると500円分のQUOカード、1,200株以上では3,000円分、2,000株以上では5,000円分などの優待があります。5年以上保有した場合には2,000株以上で10,000円分となります。(Yahoo!ファイナンス)
つまり、
配当+株主優待
を狙えるのが大きな魅力です。
ただし、200株保有が基本となるため、優待目的なら約64万円の投資資金が必要になります。
③ NJS(2325)
NJSは、上下水道を中心とした水インフラ分野に強みを持つ企業です。
2026年8月27日前後の株価は約4,805円。
2026年12月期の会社予想配当は110円で、予想配当利回りは約2.29%です。(Yahoo!ファイナンス)
100株では、
4,805円×100株=約48万500円
となります。
配当は、
110円×100株=11,000円
です。
さらにNJSには株主優待があります。
300株以上で5,000ポイント、500株以上で10,000ポイントの「NJSプレミアム優待倶楽部」のポイントがもらえます。(Yahoo!ファイナンス)
500株の場合、
4,805円×500株=約240万2,500円
とかなり大きな投資金額になります。
そのためNJSは、少額投資というより、ある程度まとまった資金で配当+優待を狙う投資家向けと考えたほうがよいでしょう。
④ 建設技術研究所(9621)
建設技術研究所は、河川、防災、道路などの社会インフラ分野で存在感を持つ建設コンサルタントです。
2026年8月27日前後の株価は約3,195円。
2026年12月期の会社予想配当は110円、予想配当利回りは約3.44%です。(Yahoo!ファイナンス)
100株なら、
3,195円×100株=約31万9,500円
年間配当は、
110円×100株=11,000円
となります。
株主優待はありません。(Yahoo!ファイナンス)
ただし、配当は長期的に増えてきており、2020年の年間45円から2025年には75円まで増加しています。(Yahoo!ファイナンス)
2026年12月期には110円が予想されています。
配当成長を期待したい投資家にとって面白い銘柄です。
⑤ 応用地質(9755)
最後は応用地質です。
名前の通り「地質」に強みを持ち、地盤・防災・環境・エネルギーなど幅広い分野で事業を展開しています。
2026年8月27日前後の株価は約2,854円。
2026年12月期の予想配当は110円、配当利回りは約3.85%です。(Yahoo!ファイナンス)
100株なら、
2,854円×100株=約28万5,400円
となります。
年間配当は、
110円×100株=11,000円
です。
さらに株主優待制度があります。
200株以上で2,000ポイント、300株で3,000ポイント、500株で7,000ポイント、1,000株で20,000ポイントなど、「応用地質・プレミアム優待倶楽部」のポイントが付与されます。(Yahoo!ファイナンス)
例えば200株なら、
2,854円×200株=約57万800円
年間配当は、
110円×200株=22,000円
さらに2,000ポイントの優待がもらえる計算です。
配当金だけで比較すると?
ここで「100株保有したら年間いくらもらえるのか」を比較してみましょう。
| 銘柄 | 100株投資額目安 | 年間配当 |
|---|---|---|
| E・J HD | 約18.7万円 | 8,200円 |
| オリエンタルコンサルタンツHD | 約32万円 | 13,000円 |
| NJS | 約48.1万円 | 11,000円 |
| 建設技術研究所 | 約32万円 | 11,000円 |
| 応用地質 | 約28.5万円 | 11,000円 |
※税引前。株価は2026年8月27日前後の情報を基準とした概算です。
この中では、配当利回りではE・Jホールディングスが特に目立ちます。
100万円投資したら配当はいくら?
初心者にも分かりやすいように、仮に100万円を投資した場合を考えてみましょう。
配当利回りをそのまま使った単純計算では、
E・Jホールディングス
100万円×4.39%
=年間約43,900円
オリエンタルコンサルタンツHD
100万円×4.06%
=年間約40,600円
応用地質
100万円×3.85%
=年間約38,500円
建設技術研究所
100万円×3.44%
=年間約34,400円
NJS
100万円×2.29%
=年間約22,900円
となります。
ただし、これは「現在の株価と会社予想配当がそのまま続いた場合」の単純計算です。
株価が変動すれば利回りも変わりますし、企業が減配すれば受け取れる配当金も減ります。
設計コンサルタント株の将来性は?
設計コンサルタント株を見るうえで注目したいのが、日本のインフラ問題です。
日本では高度経済成長期に整備された道路、橋、トンネル、上下水道などが老朽化しています。
さらに、
- 地震
- 台風
- 豪雨
- 土砂災害
- 洪水
- インフラ老朽化
- 防災・減災
- 国土強靱化
などへの対応も必要です。
つまり「新しく造る」だけではなく、「既存インフラを調査して、補修・更新する」という仕事も重要になります。
E・Jホールディングスも、公共事業関係費が安定的に確保され、防災・減災やインフラ老朽化対策などの関連分野で堅調な環境が続いていると説明しています。(E・Jホールディングス)
こうした背景は、設計・調査・建設コンサルタント企業にとって中長期的な追い風となる可能性があります。
設計コンサルタント株の注意点
もちろん、メリットばかりではありません。
まず注意したいのが「公共事業への依存」です。
国や自治体の予算が縮小すれば、受注環境が悪化する可能性があります。
また、人材不足も重要なポイントです。
建設コンサルタントでは技術者の経験や資格が重要になるため、人材を確保できるかどうかが業績に影響します。
さらに、コンサルタント業務は大型案件の受注状況によって業績が変動する場合があります。
そのため、
「配当利回りが高いから買う」
だけではなく、
受注高・営業利益・配当・自己資本・技術者数などを確認する
ことが大切です。
結局どの設計コンサルタント株がおすすめ?
最後に、目的別に整理してみましょう。
配当を重視したい
E・Jホールディングス(2153)
予想配当利回りが約4.39%と今回の比較銘柄では高水準。
100株なら20万円弱から投資できる点も魅力です。
配当+株主優待を狙いたい
オリエンタルコンサルタンツホールディングス(2498)
配当利回り約4%に加えて、200株以上の継続保有でQUOカードが狙えます。
水インフラに注目したい
NJS(2325)
上下水道などの水インフラに強み。
ただし優待には300株以上が必要なので、投資資金は大きくなります。
安定したインフラ需要に注目したい
建設技術研究所(9621)
道路・河川・防災など、社会インフラに関わる幅広い事業が魅力です。
配当+優待をバランスよく狙いたい
応用地質(9755)
約3.85%の予想配当利回りに加え、200株以上で優待ポイントがもらえます。
まとめ
設計コンサルタント株は、派手な成長株とは違いますが、道路・橋・河川・上下水道・防災・環境など、私たちの生活に欠かせないインフラを支える企業です。
今回紹介した5銘柄を簡単にまとめると、
高配当重視 → E・Jホールディングス
配当+QUOカード → オリエンタルコンサルタンツHD
水インフラ → NJS
総合インフラコンサル → 建設技術研究所
配当+ポイント優待 → 応用地質
というイメージです。
特に初心者の場合は、いきなり大きな金額を投資するのではなく、まず100株単位で投資金額を確認し、
「年間配当はいくらか」
「優待は何株からなのか」
「配当利回りは何%なのか」
「今後も利益を伸ばせそうか」
を確認するとよいでしょう。
設計コンサルタント株は、「日本のインフラを支える企業に投資しながら、配当金を受け取る」という長期投資との相性を考えやすいテーマです。
ただし、株価下落や減配などのリスクもあるため、最終的な投資判断は最新の決算資料やIRを確認したうえで行いましょう。
