「株主優待で日用品をもらいたい」「配当金を受け取りながら長期投資をしたい」と考えている方に注目してほしい銘柄が、フマキラー株式会社(4998)です。
フマキラーといえば、殺虫剤や虫よけスプレーなどで知られるメーカーです。家庭で使う身近な商品を数多く取り扱っており、株主になると自社製品の詰め合わせがもらえる株主優待制度も実施しています。
しかし、株式投資では、知っている商品を販売しているという理由だけで購入するのはおすすめできません。株価や配当金、企業の業績、今後の成長性などを総合的に判断することが大切です。
この記事では、フマキラーの基本情報から株主優待、配当金、投資シミュレーション、今後の注目ポイントまで、初心者向けに詳しく解説します。
※本記事の株価指標や配当予想は2026年10月時点で確認できた情報を参考にしています。株価は日々変動するため、購入前には最新情報をご確認ください。
1.フマキラーはどんな会社?
フマキラーは、殺虫剤を中心に家庭用品や園芸用品などを展開する日本のメーカーです。
蚊やハエなどの害虫対策に使う商品をはじめ、虫よけ用品、園芸用の薬剤など、日常生活に身近な商品を取り扱っています。
フマキラーの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | フマキラー株式会社 |
| 証券コード | 4998 |
| 上場市場 | 東証スタンダード市場 |
| 業種 | 化学 |
| 設立 | 1950年12月25日 |
| 決算期 | 3月 |
| 主な事業 | 殺虫剤、家庭用品、園芸用品、防疫用品など |
| 株式の売買単位 | 100株 |
| 株主優待 | あり |
| 配当金 | あり |
フマキラーは、長年にわたって培ってきた殺虫剤の技術を生かしながら、国内だけでなく海外にも事業を展開しています。
特に注目したいのが、海外事業の存在です。
2026年3月期の海外売上高は約507億円で、連結売上高の約65.6%を占めています。つまり、フマキラーは国内向けの日用品メーカーというだけでなく、海外市場でも事業を展開する企業なのです。
株式投資では、こうした事業構成を理解することも重要です。
2.フマキラーの現在の株価と投資指標
フマキラーへの投資を検討する際には、まず株価や投資指標を確認しましょう。
2026年10月27日に確認できた市場情報では、株価は1,168円前後でした。
以下は、その株価を参考にした投資指標の目安です。
| 項目 | 参考値 |
|---|---|
| 株価 | 約1,168円 |
| 100株購入時の金額 | 約116,800円 |
| 時価総額 | 約193億円 |
| PER(株価収益率) | 約11.8倍 |
| PBR(株価純資産倍率) | 約0.70倍 |
| 予想配当利回り | 約2.05% |
| 予想年間配当金 | 1株24円 |
| 最低購入株数 | 100株 |
※株価は確認時点の参考値です。PERやPBRなどの指標も、株価や決算数値の更新によって変動します。
100株購入するにはいくら必要?
株価を1,168円と仮定すると、100株を購入するために必要な金額は次のとおりです。
1,168円×100株=116,800円
したがって、約11万6,800円が購入金額の目安になります。
ただし、実際には証券会社の売買手数料などが発生する場合があります。
また、株価が下落すれば保有株式の評価額も下がります。株主優待や配当金を受け取れるからといって、必ず利益が出るわけではありません。
PERとPBRはどう見る?
PERは、株価が企業の利益に対してどの程度の水準にあるかを判断する指標です。
一般的にPERが低い銘柄は割安と判断されることがありますが、業績の悪化が予想されている場合などには、PERが低くても株価が上昇しないことがあります。
PBRは、株価と1株当たりの純資産を比較する指標です。
フマキラーのPBRが1倍を下回る水準であれば、純資産との比較では低い評価となっています。
ただし、PERやPBRだけで割安かどうかを決めるのではなく、利益の成長性や財務状況なども確認することが大切です。
3.フマキラーの株主優待を徹底解説
フマキラーへの投資で注目したいポイントのひとつが、株主優待です。
フマキラーでは、一定数以上の株式を保有する株主を対象に、自社製品の詰め合わせを贈呈しています。
株主優待の内容
| 保有株式数 | 優待内容 |
|---|---|
| 100株以上500株未満 | 1,000円相当の自社製品詰め合わせ |
| 500株以上 | 3,000円相当の自社製品詰め合わせ |
2026年3月期については、2026年3月31日時点で株主名簿に記載された100株以上の株主が優待の対象となり、5月7日から順次発送されました。
優待品には、殺虫剤や家庭用品、園芸用品など、暮らしに役立つ商品が選ばれています。
ただし、優待品の具体的な内容は年度によって変わる可能性があります。
株主優待をもらうための条件
100株以上の株式を保有することが基本的な条件です。
株主優待を受け取るためには、権利確定日に株主名簿へ記載される必要があります。
フマキラーの優待の権利確定日は3月末です。株式の受け渡しに必要な日数があるため、3月31日に購入すれば必ず間に合うというわけではありません。
購入する際には、証券会社などで権利付き最終日を確認しましょう。
また、株主優待制度は将来的に変更や廃止となる可能性もあります。
100株と500株ではどちらがお得?
100株保有で1,000円相当、500株保有で3,000円相当の優待品がもらえると仮定します。
株価1,168円で計算すると、必要な購入金額は次のとおりです。
| 保有株式数 | 投資金額の目安 | 優待額 | 優待利回り |
|---|---|---|---|
| 100株 | 116,800円 | 1,000円 | 約0.86% |
| 500株 | 584,000円 | 3,000円 | 約0.51% |
優待利回りは、優待品の金額を投資金額で割って計算しています。
この条件では、優待利回りは100株保有のほうが高くなります。
優待品を目的に投資するのであれば、まずは100株から検討する方法もあります。
ただし、優待品を額面どおりの現金として受け取れるわけではありません。普段から使っている商品が含まれているかどうかも、満足度を左右するポイントです。
4.フマキラーの配当金はいくら?
株主優待とあわせて確認したいのが、配当金です。
配当金とは、企業が得た利益などをもとに株主へ還元するお金のことです。
フマキラーの2026年3月期の年間配当実績は、1株当たり24円でした。
さらに、2027年3月期の年間配当予想も1株当たり24円となっています。
保有株式数ごとの配当金シミュレーション
2027年3月期の予想配当金である1株24円を前提に計算します。
| 保有株式数 | 年間配当金(税引前) |
|---|---|
| 100株 | 2,400円 |
| 300株 | 7,200円 |
| 500株 | 12,000円 |
| 1,000株 | 24,000円 |
例えば、100株を保有した場合、年間配当金は税引前で2,400円となる計算です。
ただし、これは会社予想に基づく金額であり、将来の配当金が保証されているわけではありません。
配当利回りは約2%
株価を1,168円、年間配当金を24円とすると、予想配当利回りは次のようになります。
24円÷1,168円×100=約2.05%
つまり、購入時の株価がこの水準であれば、配当利回りは約2.05%です。
配当利回りは、株価が下がれば高くなり、株価が上がれば低くなります。購入時の株価によって変わる点に注意しましょう。
なお、通常の課税口座では、上場株式の配当金に原則として20.315%の税金がかかります。
100株保有で年間2,400円の配当金を受け取る場合、税引後の金額は約1,912円が目安です。
NISA口座で保有する上場株式の配当金は、受取方式などの条件を満たせば非課税になります。
5.株主優待と配当金を合わせるとどれくらいお得?
ここでは、100株を約116,800円で購入した場合を考えてみましょう。
年間配当金は2,400円、株主優待は1,000円相当と仮定します。
| 項目 | 年間の金額 |
|---|---|
| 配当金(税引前) | 2,400円 |
| 株主優待 | 1,000円相当 |
| 合計 | 3,400円相当 |
投資金額に対する合計還元率は、次のとおりです。
3,400円÷116,800円×100=約2.91%
配当金と株主優待を合わせると、約2.91%の還元率になります。
ただし、この数字は株主優待を額面どおりに評価した単純計算です。実際の利益を保証するものではなく、株価の値下がりによっては配当金や優待品の価値を上回る損失が生じることもあります。
また、配当金には通常の課税口座で税金がかかりますが、株主優待の経済的価値は利用状況によって異なります。
株主優待と配当金の両方を楽しみたい方にとって、検討する価値のある銘柄といえるでしょう。
6.フマキラーの業績と今後の成長性
投資を考えるうえでは、株主優待や配当金だけでなく、企業の業績も重要です。
2026年3月期の連結決算では、フマキラーの売上高は約773億6,600万円となりました。
前期と比較すると売上高は約4.8%増加しています。
一方、利益面では減益となりました。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 約738.5億円 | 約773.7億円 |
| 営業利益 | 約26.5億円 | 約21.9億円 |
| 経常利益 | 約25.2億円 | 約22.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 約14.6億円 | 約12.1億円 |
売上高は増加したものの、営業利益や純利益は減少しています。
売上高が増えていても、原材料費や物流費、人件費などの負担が増えれば、利益が減少することがあります。
そのため、売上高だけでなく、利益率や利益の推移にも注目する必要があります。
注目ポイント①:海外市場での成長
フマキラーの海外売上高は、2026年3月期に約507億円となり、連結売上高の約65.6%を占めました。
海外事業の拡大は、今後の成長を考えるうえで重要なポイントです。
特に、気候や生活環境によって害虫対策の需要が異なるため、地域ごとのニーズに合った製品展開が求められます。
海外事業が拡大すれば売上高の成長につながる可能性がありますが、現地の競争環境や為替変動などの影響も受けます。
注目ポイント②:生活に身近な商品の需要
殺虫剤や虫よけ用品は、家庭や職場などで使用される身近な商品です。
害虫対策は生活環境を守るために必要とされるため、フマキラーの事業には継続的な需要が期待できます。
また、家庭用品や園芸用品などの分野でも商品を展開していることから、幅広い需要を取り込めるかどうかが注目点です。
ただし、殺虫剤などは季節によって需要が変動する場合があります。
気温や天候、製品の販売時期などによって業績が左右される可能性があることも理解しておきましょう。
注目ポイント③:利益率の改善
2026年3月期は増収減益となりました。
今後、売上高が伸びるだけでなく、利益率が改善するかどうかも重要です。
原材料費や物流費の動向、販売価格の見直し、海外事業の採算性などを確認すると、企業の収益力をより深く理解できます。
投資を検討する際には、次回以降の決算で営業利益や純利益が回復しているかをチェックしましょう。
7.フマキラーに投資するメリット
フマキラーに投資するメリットとして、次の3点が挙げられます。
メリット①:自社製品の株主優待がもらえる
100株以上の保有で、自社製品の詰め合わせがもらえる点は魅力です。
殺虫剤や家庭用品など、日常生活で使える商品が含まれるため、普段からフマキラーの商品を使っている方にはうれしい優待といえます。
メリット②:配当金を受け取れる
2027年3月期の年間配当予想は1株24円です。
100株保有の場合、年間2,400円の配当金が期待できます。
株主優待と配当金の両方を重視する方にとって、投資先の候補となるでしょう。
メリット③:海外事業の成長に期待できる
海外売上高が連結売上高の約65.6%を占めている点も特徴です。
国内市場だけでなく、海外での販売拡大によって企業の成長につながる可能性があります。
ただし、海外事業の成長が必ず利益の増加につながるとは限らないため、決算情報を確認することが大切です。
8.フマキラーに投資する際の注意点
フマキラーへの投資を検討する際には、メリットだけでなくリスクも確認しましょう。
注意点①:増収でも減益になる可能性がある
2026年3月期は売上高が増加した一方で、営業利益や純利益は減少しました。
売上高が増えているからといって、必ずしも企業の収益力が高まっているとは限りません。
今後の決算では、利益が回復しているかを確認しましょう。
注意点②:季節や天候の影響を受ける
殺虫剤や虫よけ用品は、気温や季節によって需要が変動する場合があります。
天候などの条件によって販売動向が変われば、業績にも影響する可能性があります。
注意点③:株価下落によって損失が発生する
株主優待や配当金を受け取れても、株価が大きく下がれば投資全体では損失になることがあります。
例えば、約116,800円で購入した100株の評価額が10%下落した場合、株式の評価損は約11,680円です。
配当金や株主優待だけで、この損失を必ず補えるわけではありません。
投資する際には、優待や配当だけでなく、株価の変動リスクも考慮しましょう。
9.フマキラーはどんな人におすすめ?
フマキラーは、次のような方が検討しやすい銘柄です。
- 株主優待で日用品を受け取りたい方
- 配当金と株主優待の両方を重視する方
- 海外事業を展開する日本企業に投資したい方
- 身近な商品を扱う企業から株式投資を始めたい方
- 企業の決算を確認しながら中長期で投資したい方
一方、短期間で大きな株価上昇を狙う方や、高い配当利回りを最優先する方は、ほかの銘柄とも比較して判断するとよいでしょう。
10.まとめ:フマキラーは株主優待と配当金に注目したい銘柄
フマキラー(4998)は、殺虫剤や虫よけ用品など、生活に身近な商品を展開するメーカーです。
株主優待では100株以上の保有で1,000円相当、500株以上で3,000円相当の自社製品詰め合わせが用意されています。
また、2027年3月期の年間配当予想は1株24円で、株主優待と配当金の両方を楽しみたい方にとって検討候補となる銘柄です。
一方、2026年3月期は売上高が増加したものの、営業利益や純利益は減少しました。今後の投資判断では、利益の回復や海外事業の成長にも注目する必要があります。
株主優待の魅力だけで購入を決めるのではなく、株価や業績、配当方針を総合的に確認することが大切です。
フマキラーの商品を普段から利用している方や、日用品の株主優待に興味がある方は、投資先の候補として調べてみてはいかがでしょうか。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の購入を推奨するものではありません。投資判断は最新の決算資料や株価情報をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
